建具には外壁面に接するサッシと、室内で部屋ごとを間仕切る建具とに分かれます。今回は室内の建具について考えてみましょう。室内は引き戸と扉があり、洗面所・トイレのように比較的狭い場所を仕切る場合等、全てを扉にすると使い勝手が悪くなってしまう場合もあり、扉の開き方や引き戸を上手に使ってプランします。
扉は中外での違いはありませんが、引き戸は敷居の関係で中に溝が見えてしまい、少しデザイン性に欠けることがあります。今は敷居の無い引き戸もありますし、壁の中に引き戸を仕舞い込む事も出来ます。
値段ですが、本物の無垢の木を使って作る場合と、合板ベニヤで作る場合とでは物凄く開きがあります。無垢の扉の場合一般的な材料から、タモ・カリン・チークの様な高級木材まで有り、同じ無垢材でも何倍もの開きになります。ヒバ・杉・桧等を障子や格子等に使いますが、育った産地によってこれも値段に開きが出ます。地場の桧と備州の桧では2~3倍の違いがあります。
違いは何かと言われれば、育った地域の気候の関係で、木肌の艶、色合いでしょう。薄くほんの少し桃色がかって見えます。一口に扉といっても目隠しや音を止める機能だけではなく、幸せな気持ちになれる設えなのです。