部屋の中の仕上げを考えたとき、壁をどの様にするかは大事な要素です。今迄一般的には簡単にビニールクロスを張ることが多く行われてきましたが、私は和紙を張る事を勧めています。今迄和紙は襖に張ることが多く、1枚の大きさに限度がありせいぜい1m×2m位の物しか出来ませんでした。
ところが少し前から機械で漉く和紙が出来るようになり、長さに制約が無くなりました。和紙の持つ落ち着いた手触りや植物繊維の独特な色合いが、和室・洋室を問わず上品な空間に仕上げる事が出来るのです。ビニールクロスのつなぎ目は付き合わせですが、和紙は重ね継ぎ手になりますので、隙間があく事がなく重なり部分がとてもオシャレです。キズや汚れを心配する場合は、今迄あまり問題にはなっていませんが、水廻りを避ければ安心して選べます。空気を軟らかくしてくれますし、調湿効果もあります。何といっても音の伝わり方が全然変わり、人の会話や音楽の音がとても柔らかくなります。
素材は楮・三つまただけでなく、色々な植物が使われており、見た目にもとてもオシャレに仕上がります。改装やリフォームの時にはぜひ取り入れてみては如何でしょうか。上質の味わいが楽しめます。