家を建設する時に注意しなければならない要素はたくさんありますが、その中で断熱材も気を付けなければならない事のひとつです。一般的に建て主であるお客様に見られることなく、壁の中に納まってしまうからです。
現在断熱材として広く使われているのは、グラスウールという品物で、
厚さ50mm、銀紙に包まれフワフワした綿菓子のようになっています。雨に濡れたり、結露したりすると湿気を吸い込み、ベチャッとなるのであまり良い品物ではありません。
性能的に良い品物は、高性能発砲フェノール・硬質ウレタン・発砲ポリスチレンB3・セルロース吹付けの順になります。
今、外断熱が話題になっていますが、内部充填断熱で100mm(柱の巾と同じ)施工したセルロースと50mmの高性能発砲フェノールで外断熱したものとの比較では、内部充填断熱のセルロースの方が優れているという実験結果が出ています。
また、外断熱にした場合は、窓枠や木枠が標準より大きくなり割高になるケースが多くありますので断熱性能を考えたら、内部充填断熱で十分だと思います。
北欧や北海道などで100mm以上断熱する必要性があれば、外断熱も一考の余地がありますが、関東の神奈川県あたりでは、内部充填断熱を施工し、サッシとガラスの断熱性を上げていく事を考えた方がいろいろな面でいいのではないでしょうか。
家の中の温熱環境は、断熱材・サッシ・ガラスの三つの要素を組み合わせて考えるべきだと思います。