住宅の基礎の歴史を見ると、点から帯そして面に変わってきている事が分かります。昔の神社やお寺それに大きな屋敷等の基礎は独立基礎と呼ばれる作りで、柱が立つ部分の下を集中的に固め大きな石を据えその上に柱を建てたもので、現在まで狂う事無く建っている物も数多く有ります。その後布基礎と呼ばれる作り方に変わり、固くした土の上に石を並べ、その上に土台という材木を敷き、その上に柱を立てました。この方法を改良して、石の代わりにコンクリートを使い、更に鉄筋を入れて強さを増しました。この方法はほんの十数年ほど前まで主流で採用されていました。
現在は、建物が経つ殆ど全ての床下を鉄筋コンクリートで固める、ベタ基礎と呼ばれる方法に変わってきています。この方法の良さは、建物を点や帯で支えるのでは無く、面で支える事に有ります。地盤を固く強くして、基礎を面にする事で丈夫な土台になる訳です。鉄筋の組方にも決まりが有り、太さや本数も基準があります。打ち込むコンクリートの強度も打設方法も決まりが有ります。湿気を避け・地質調査をし・地盤改良をして・ベタ基礎にする事でやっと建物を支える準備が整い、100年住宅が見えて来るのです。