ハウスメーカー(HM)の創る家と普通の建設会社が創る家の違いを考えてみましょう。HMの創る家の外壁は殆どがサイディングという材料で施工されています。工場で大量に生産される商品のため現場で作り上げる外壁よりも安く仕上がるのが魅力の様です。材料はセメントに無機質な骨材を入れて高温で焼き上げた物や、硬質ウレタンに金属板を貼った物などがあります。予算や法律・デザインなどで使い分けをしているようです。石・タイル・木・左官等とは趣が違いますが施工単価の高い物になると、本物の石の様な雰囲気の物まであるようです。しかし材料が定型版ですのでどうしても切断して組み上げた時の繋ぎ目が出ます。同色のコーキングで処理しますが、経年でどうしても醜くなり防水性能も悪くなります。塗装表面も経年することで劣化が進んで行きます。その点本物の石・タイル・木・左官は基本的に繋ぎが有りませんから、コーキングで処理するところは有りませんので、防水に問題は起きません。左官の壁は塗り替えが必要ですが、フッ素等の性能の良い材料を使えば15年程度は持つと思います。
HMの扱う材料がすべて悪いというわけでは有りませんが、大きな金額の広告宣伝費を掛けて大きな事務所、営業マン・事務員と普通の建設会社の経費と比べると、とても大きな経費が掛かっています。その経費は一つ一つの現場から本部に吸い上げられていくので、本物の材料を使いきれない仕組みになっています。