出入り

昨年の台風は思いもかけない位の被害をもたらしました。特に屋根に関しては屋根屋さんが病気になる位修理の依頼が来て、今なお手が付いていないお宅があります。依頼者は『幾ら掛かってもいいから早く修理して欲しい』と頼み込んできますが、実はそうは行きません。依頼の順番で業者が修理をしに来るわけではなく、お付き合いの程度・深さで順番を決めているのです。依頼者にはそんな事は伝えませんが、内心色々考えて対応しているのが本当の所です。

前回の記事にも書きましたが、どんな仕事でも相見積もりを勧める風潮がありますが、そんな人に限って業者というのは、どんな事でも対応してくれるものだと勘違いしてしまっているのです。新築をした時からの付き合いだったり、絶えず仕事の付き合いのある元請け業者からの依頼だったり、昔からその家の仕事をさせてもらっている『出入り』だとしたら、今回初めて台風の被害があったので修理して欲しいと言われても、『待ってましたすぐ行きます』とはいかないものなのです。

業者は普段からのお付き合いを大切にします。まして今回の様に台風被害で皆が困っているような状態の時、きちっと来てもらうには普段が大事なのです。相見積もりを勧め、相見積もりで値段の安い所ばかりと付き合っていると、本当に困った時に業者が来てくれなかったり、法外な料金を請求されたりしてしまいます。自分の家の近くの業者と普段からのお付き合いをお勧めます。