坪いくらの落とし穴

家の建築費は幾らが妥当なのか考えてみましょう。安くする為の方法は沢山あり例えば、屋根の防水紙を薄いものにする。屋根の庇を無くす。外壁を薄いサイディングにする。外壁のモルタルを1回塗りにし、塗料も安価な物で1回塗りにする。1枚ガラスのサッシで戸袋は付けず、小さな物で数を少なくする。基礎の外側にモルタルを塗らない。外部だけでもざっとこの位出来ます。

内部に至っては和室を作らない。廻縁・巾木を付けない。床の仕上げは薄い単板の合板。壁・天井の仕上げは全てビニールクロス。断熱材は薄い形だけの物。照明器具のスイッチやコンセントは最低限の箇所。設備機器や照明は全て指定されている。

坪単価を安く見せる為にこんな風にして建築費を抑えているのです。内部・外部に依頼者が希望を言うと必ず追加・変更費用が掛かる仕組みになっているのです。家を安く手に入れたい気持ちは良く分かりますが、雨漏れや家の寿命を短くするような方法、また薄っぺらで直ぐ飽きてしまうような家では幸せな気持ちになれません。

昔から物の例えに『安かろう悪かろう』と言われており、家はその典型だと思います。家づくりに魔法など有りません、普通の値段でより良い家を手にしてください。