外断熱の盲点
先日シロアリの被害で外壁を取り換えたいと依頼が有り、現地を確認しに行きました。建物の中・床下にはシロアリの侵入した形跡はありませんでしたが、外壁を取り外してみるとサイディングを止める為の下地の木がシロアリに完全に食べられていました。
依頼者と進入路を確認した結果、外断熱の断熱材が地面の中まで施工されており、外部の土に直接触れている事が分かりました。外部の土の中にはあらゆる微生物や昆虫・シロアリが生息しています。外断熱の断熱材を食べ美味しい木に辿り着くのにそんなに時間は掛けなかったものと思います。断熱材にはシロアリが通る為に食べた通路の様な穴しかなく、その先の木は殆ど形が分からない位食べ尽していました。住宅の温熱環境を考え編み出された断熱方法ですが、化学成品のウレタンボードがシロアリの通路になるとは考えられなかったのでしょう。
外断熱の発祥地の北欧ではコンクリートやレンガで外断熱をしています。従来内部充填断熱の場合でもグラスウールではなく、現場発砲の性能のいいウレタンを使えば、外断熱より効果を上げる事が簡単に出来ます。テレビ広告や営業マンの巧みな話術に騙されず、地元の信頼できる業者を見つけて下さい。