クロスについて

皆さんは、一般的に言われているクロス(壁に貼る物)の材料が塩化ビニールだという事を認識していますか?昔は住宅の壁を板や左官で仕上げていました。クロスとは本来木綿の布の事です。

洋風建築で使われ始めた頃は本物の布を貼っていましたが、いつの間にかビニールのクロスが大量に生産され、工期やコストの面だけでなく、見た目にも華やかなビニールクロスが一般住宅でも好んで使われるようになりました。

シックハウスの原因の一つが、塩化ビニールで出来たクロスに化学ノリをつけて貼った結果です。今では有害物質を出さないエコ商品に切り替わってきていますが、材質がビニールから紙に変わった事により、思わぬ問題が出てきました。職人さんの技術不足です。

紙はノリを付けると伸びますし、貼り終わった後は乾燥して縮みます。ビニールのクロスばかり貼っていた職人さんには手におえません。仕上がりが良くない・値段が高いなど理屈をつけて貼り易いビニールクロスを勧める業者もいます。エコクロスの値段は、新築6畳の壁を貼るのに五万円前後でしょう。安さだけを売り物にしているような業者には注意が必要です。