底冷えする家

 寒い時季、窓ガラスの近くに行くとヒヤッとします。ガラスから熱がどんどん外に逃げているからです。1枚ガラスの場合外の温度が室内より低いので、ガラスは外の温度と同じになろうとします。結果的に、室内の暖かさを外に逃がし続けるので、窓ガラスやコンクリートの壁の近くに行くとヒヤッとするのです。

 コンクリートの建物の壁は冷え切ってしまうと、暖まるまでには相当の時間が掛ります。建物に使われているガラスやコンクリートを人の体温で暖める事は先ず無理で、ホテルや病院が底冷えしないのは24時間絶え間なく暖房をしているからです。

 人の体は体温を一定に保つためにエネルギーを使います、冷たいガラスやコンクリートの近くにいると絶えずエネルギーを出し続けます。その結果体が芯から冷えてしまい、底冷えを感じるのです。この現象を冷輻射といいます。

 対策されていない普通の住宅で冷輻射を止めようと思うと、暖房費が物凄く高くつきます。どうしたら冷輻射を止められるかというと、窓や壁・天井から熱が逃げないようにすればいいのです。性能の良い窓枠とガラス・断熱材、蓄熱式床暖房で少し暖めるだけで暖かさを外に逃がさない家を作ればいいのです。これからの家作りの基本です。